巻いたラッピングシートに波打ちが出るのはなぜ?シートの硬さと芯材・巻き方の関係

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巻いたラッピングシートに波打ちが出るのはなぜ?シートの硬さと芯材・巻き方の関係


ラッピングシートを丸めて保管していると、商品によっては広げたときに波打ちや筋のような跡が発生することがあります。

当店でもカットしたラッピングシートを保管する中で、一部の商品について実際にこのような状態を確認しました。

ただし、これは単純に、

「柔らかい芯材を使ったから波打った」

という話ではありません。

同じスポンジ芯を使用していても問題なく保管できている商品もあります。

では、なぜ特定のシートでは波打ちが発生するのでしょうか。

今回は、実際に確認した状態をもとに、ラッピングシートの硬さ・芯材・巻き方の関係について考えてみます。


🔍 実際に確認した「波打ち」

当店では、152cm×35cmなどにカットしたラッピングシートを、丸めた状態で保管・発送しています。

これまで多くの商品では、中心に柔らかいスポンジ製の芯材を入れて巻いてきました。

ところが一部の比較的硬さのある商品を確認したところ、写真のように、巻いたシートの一部分に波状の変形が発生していました。

 

写真を見ると、シート全体が均一に潰れているわけではありません。

きれいに重なっている部分がある一方で、ある場所では何層にもわたってシートが連続して波打っています。

この状態からも、単純に「芯が柔らかいから全体が潰れた」というより、巻いたロール内部で局所的に力の掛かり方が変わっていることが考えられます。


🧽 スポンジ芯そのものが悪いわけではありません

ここは非常に重要なポイントです。

当店では、現在も複数の商品でスポンジ芯を使用しています。

例えば比較的柔軟性のある一層構造のラッピングシートでは、同じようにスポンジ芯を使用して巻いていても、今回のような大きな波打ちはほとんど確認されていません。

つまり、

スポンジ芯=波打ちの原因

ということではありません。

ラッピングシートは商品によって、

  • 表面フィルムの厚み

  • フィルムそのものの硬さ

  • 剥離ライナーの材質

  • シート全体としての曲がりやすさ

などが異なります。

そのため、同じ巻き方・同じ芯材を使用しても、シートによって力の受け方が違うと考えられます。


🌀 平らなシートを「丸める」と力の掛かり方が変わる

ラッピングシートを平らに置いている状態では、

表面フィルム+粘着剤+剥離ライナー

が一体となって、一つの平面を作っています。

多少の寸法変化があったとしても、全体が平面のままであれば、それがすぐに波や筋として現れるとは限りません。

ところがシートを丸めると、状態が変わります。

シートは円形に曲げられ、さらにその上へ何層ものシートが重なっていきます。

するとロール内部では、

巻く方向への張力と、
外側の層から内側へ押し付けられる力

が同時に掛かります。

ここに芯材の硬さや手作業による巻き張力の違いが加わります。


📐 なぜ波のような形になるの?

イメージしやすくするために、少し単純化して考えてみます。

例えば、シートを一定の円周で巻いたあと、その一部分だけ芯材が少し変形したとします。

すると、その部分では本来よりも巻径が小さくなります。

巻径が小さくなれば、その場所で必要になる円周の長さも短くなります。

しかし、すでに巻かれているシート自体が、その場で都合よく短くなるわけではありません。

その結果、局所的に長さがわずかに余ったような状態が生まれることがあります。

薄いシートに圧縮方向の力が加わった場合、その力を平面のまま受け止めるのではなく、

面の外側へ浮き上がるように変形して力を逃がす

ことがあります。

身近な例では、紙を机の上に置いて左右から押すと、平らなまま短くなるのではなく、途中が「クシャッ」と浮き上がります。

今回確認したシートの波打ちも、こうした局所的な圧縮や張力差が、波として外側へ逃げた可能性が考えられます。


⚙️ 巻き径・芯材・張力の組み合わせが重要

手作業でラッピングシートを巻く場合、機械のように完全に一定の張力で巻くことはできません。

どうしても、

「ここは少し強く巻いた」
「ここは少し緩かった」

といった小さな差が生じます。

柔軟性の高いシートでは、こうした小さな差があっても、シート自体が比較的なじみながら巻かれる場合があります。

一方、比較的硬さのあるシートでは、同じ力が掛かっても、その変化を吸収しにくい場合があります。

さらに柔らかい芯材を使用していると、巻く力によって芯材の形そのものが場所によって変化することがあります。

そうすると、

芯材の変形

巻径の違い

張力や圧力の局所的な差

シートの一部分に圧縮が集中

面外へ変形

波打ちや筋として現れる

という状態が起こる可能性があります。

今回の写真で、波が一層だけではなく何層にも続いているのも、内側で生じた凹凸の影響が、その上に巻かれた層へ伝わったためではないかと考えています。


🛡️ シートが硬いほど波打ちやすい?

これは単純に、

「硬いシート=必ず波打つ」

という意味ではありません。

ただし、シート全体として剛性が高くなると、柔らかいシートに比べて、局所的に発生した寸法差や圧縮を変形によって吸収しにくくなる可能性があります。

特にラッピングシートは、表面のPVCフィルムだけで巻かれているわけではありません。

保管中は粘着面を保護する剥離ライナーと一体になった状態です。

そのため、表面フィルムと剥離ライナーを合わせた「シート全体の硬さ」が、巻いたときの挙動にも影響します。

前回の記事でご紹介したPET製剥離ライナーは、紙製ライナーと比較すると硬く、寸法安定性が高いという特徴があります。

そのような商品では、柔らかい商品と同じ巻き方をした場合でも、巻いたときに発生する力の影響が違った形で現れる可能性があります。

ただし、今回の波打ちについても、

PETライナーだから発生した

と断定しているわけではありません。

シート自体の硬さ、剥離ライナー、芯材、巻き張力など、複数の条件が組み合わさった結果と考えています。


🔥 一度できた波や筋を戻せるのか?

今回、波打ちが発生したシートについて、実際に広げて熱を加え、状態を整えることも試してみました。

見た目の大きな変形はかなり目立たなくなりました。

しかし確認してみると、薄い筋のような跡が残るものもありました。

つまり、一度強い癖が付いてしまうと、完全に元の状態へ戻すことが難しい場合があります。

そこで当店では、

「発生してから直す」のではなく、「できるだけ発生させない状態で保管する」

方向で対策することにしました。


🧱 対象商品についてスポンジ芯から紙管へ変更

今回の状態を確認したことから、比較的硬さのある対象商品について、保管方法を変更しました。

これまで使用していた柔らかいスポンジ芯ではなく、変形しにくい硬い紙管を使用します。

硬い紙管を使用すると、巻き始めとなる中心部分の直径を一定に保ちやすくなります。

その状態でシートをできるだけ均一に巻き付け、さらに巻いたあとに緩まないよう固定します。

これによって、

巻き始めの形状を安定させる

巻径の変化を少なくする

張力や圧力の局所的な偏りを減らす

波打ちが発生しにくい状態を作る

ことを目的としています。


✅ すべての商品を紙管へ変更したわけではありません

今回の改善で大切なのは、スポンジ芯を使わないようにしたわけではないということです。

スポンジ芯で問題なく保管できている商品については、現在も従来の方法を使用しています。

一方、実際の商品状態を確認して、より硬い芯材を使用した方が安定すると判断した商品については紙管へ変更しました。

つまり、

「どの芯材が一番優れているか」ではなく、「その商品の特性にどの芯材が合っているか」

という考え方です。

ラッピングシートの種類によって硬さや構造が違う以上、すべてを同じ方法で保管する必要はありません。


📦 巻き方も、商品の状態を保つための品質管理

ラッピングシートの商品品質というと、

色、艶、表面状態、粘着力などを思い浮かべることが多いと思います。

しかし、商品をカットしてからお客様へお届けするまでの間、

どのように巻くか
どの芯材を使うか
巻いた状態をどう保持するか

といったことも、商品の状態を維持するうえで重要です。

今回も実際の商品を確認したことで、これまで問題なく使用していた保管方法が、すべての商品に最適というわけではないことが分かりました。

そこで商品の特性に合わせて、対象商品について芯材と巻き方を変更しています。

当店では今後も、実際の商品状態を確認しながら、

問題が起きたら直すだけではなく、できるだけ問題が発生しない状態を作る

という考え方で、保管方法や梱包方法についても改善を続けていきます。

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