■カッティングマシンによるテストカットについて②
前回、カッティングマシンでラッピングシートをカットした場合のカス枠残りがシート側の要因にあることについてお話しました。今回は、ラッピングシートでも(指で軽く抑えれば)文字を残しカス枠囲みが取れる機種がありましたので、そのカッティングマシンについて説明します。
数社試した中で、グラフテック社のCE-7000シリーズがカス枠囲みを楽にとれました。
「cameo4でのカットだとカス枠囲みが文字とくっついていることがあるという声をお客様からもらうことがあるが、CE-7000シリーズとは何が違うのか」といった内容をグラフテック担当の方にお聞きしたところ、「刃のカット圧のスペック」と「刃出し量の調整」によるものであるとのことでした。
では、上記の調整できる「刃のカット圧のスペック」と「刃出し量の調整」がカット結果にどのような違いをもたらすのか? 先ず、「刃のカット圧」と「刃出し量」とは何かについて説明します。
▼刃のカット圧
これは、シートをカットする際の力加減のこと言い、この力加減ができることで離型紙を切らずにシート本体のみをカットするという調整が可能になります。
▼刃の出し量
これは、シートをカットする際の刃の幅のことで、シートは応力が大きいとカットしてもカットしたシートの断面どうしがくっついてしまいます。なので刃の幅を調整することでシートの断面どうしくっつかないような刃幅でのカットの調整が可能になります。
- cameo4とCE-7000シリーズとの違い●
cameo4は、「刃のカット圧」の上限値がCE-7000シリーズの半分。なので、シート素材の硬度・材質・構造によってシートの厚みが薄くても材質や構造によって硬度が高いものもあるため、cameo4のカット圧上限に近いものや超しているものは結果的に切れにくいということになります。また、「刃出し量」では、cameo4とCE-7000シリーズどちらも上限値は同じですが、CE-7000は刃の出し量のステップ(間隔)がより細かく設定可能であるとのことでした。
上記のことから、当社のラッピングシートの場合、CE-7000シリーズがカッティングに適していることがわかりました。※cameo4は、初心者の方でも直ぐ手軽にカッティングが行えるように、細かな設定をせずともカッティングが容易な味付けになっているとのことでした。
- kurikimasaru