Rがきつい箇所へのラッピングシート施工|剥がれにくくする秘訣

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Rがきつい箇所へのラッピングシート施工|剥がれにくくする秘訣

ドアハンドルやサイドミラーなど、R(曲面)がきつい箇所へのラッピングシート施工について、「うまく貼れるの?」というお問い合わせをよくいただきます。

結論から言うと、Rがきつい部分への施工は可能な場合もありますが、難易度が高いため正しい方法を押さえることが大切です。

この記事では、Rがきつい箇所に施工する際の注意点と、剥がれにくくするコツをご紹介します。


① Rがきつい箇所はなぜ剥がれやすいのか

ラッピングシートは施工後、「元に戻ろうとする力(応力)」が働きます。
そのため、R(曲面)がきついほど応力が大きくなり、剥がれやすくなります。

  • ✅ Rが緩やかな場合 → 比較的施工しやすい

  • ✅ Rがきつい場合 → 応力が強く、貼った直後でも剥がれやすい


② 分割施工で成功率を上げる

Rがきつい箇所は、1枚で貼ろうとするとシワや剥がれが出やすいため、分割施工を検討するのがおすすめです。

サイドミラーは2ブロック施工が一般的

施工業者でも、サイドミラーなどのRがきつい箇所は、1枚のシートで包み込むより、2分割で施工するケースが多いです。

  • ✅ 1枚で貼って無理に引っ張る → 応力が強まり剥がれやすくなる

  • ✅ 2分割で貼る → 応力が分散され、仕上がりがきれいになる


③ 施工前に「温める」ことで剥がれ防止&仕上がり改善

曲面にラッピングシートを貼る際は、貼付前にヒートガンで施工対象とシートを温めることが非常に重要です。

  • 施工前にヒートガンで事前加熱
     → 曲面に貼る前、施工対象とシートを一緒に温める

  • シートが柔らかくなり貼りやすくなる
     → テンションをかけながら自然に形状に沿わせやすい

  • 柄が崩れない程度(約10%伸び)でテンションをかける
     → 気泡が入りにくく、仕上がりが美しくなる

施工の様子

施工対象部分になるラッピングシート部分を貼付前にヒートガンで温めしている

柔らかくなったラッピングシートにテンションを掛け気泡なく貼付している

 


④ 施工後24時間は固定しておくと安心

ラッピングシートは、貼付直後から強力に固着するわけではありません。
貼付から約24時間経過すると接着が安定し始めます。

  • ✅ 施工後すぐの走行・洗車は避ける

  • ✅ 曲面部分はテープなどで軽く押さえて固定すると安心


⑤ サンプルでテスト施工するのがおすすめ

施工難易度は形状やシート特性によって異なります。
いきなり本番施工するのは避け、サンプルでテストするのがおすすめです。

当店では、品質確認用として 10cm角A4サイズ のサンプルをご用意しています。

  • ✅ シートの伸び具合

  • ✅ 剥がれやすさ

  • ✅ 曲面への追従性

これらを事前に確認でき、施工失敗を防げます。


まとめ

  • ✅ Rがきつい箇所は応力が大きく剥がれやすい

  • ✅ 1枚貼りより分割施工が成功率を高める

  • ✅ 施工前の「温め」で仕上がりと密着性が向上

  • ✅ シートは約10%の伸びを意識してテンションをかける

  • ✅ 施工後24時間はテープ固定すると安心

  • ✅ 10cm角・A4サンプルでテスト施工がおすすめ

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