🎨 【続編】キャンバス生地にラッピングシートは貼れる？

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樹脂コート・アクリル塗料との相性について（層構造図つき）

前回の記事では、
「キャンバス生地（布素材）にラッピングシートは貼れるのか？」
というお問い合わせをもとに、布地の凹凸構造と貼付の可否について詳しく解説しました。

今回はその“続編”として、お客様より寄せられた追加のご質問――
「樹脂やアクリルメディウムを重ねた場合の相性はどうなるのか？」
について、フィードバックしたいと思います。

実際にお客様がキャンバスへ樹脂コーティングを試した施工例をご共有いただいたことで、布地 × 樹脂 × ラッピングシート の相性が良いことがかりました。この記事では、その経験を踏まえて、樹脂コーティングの有効性・スプレー糊を併用する際の注意点・長期保存時の挙動をお伝えします。

🧩 1. 樹脂コーティングのないキャンバス → 浮きやすい構造

キャンバス生地は、見た目よりも凸凹が深い素材です。
“糸の谷と山”が連続しているため、粘着剤が均一に接地しません。

ポイント

🧩 2. 樹脂コーティングを施したキャンバス → 密着性が大きく向上

お客様の実験では、
キャンバス表面に樹脂（透明コート）を塗って
表面をツルツルに平滑化した上で貼付したところ、しっかり密着した
との報告がありました。

これは構造的にも理にかなっています。

ポイント

🧩 3. スプレー糊を併用する場合（補強にはなるが長期保存は注意）

スプレー糊を軽く吹くことで密着は強まるものの、
PVC粘着剤との化学反応・固着加速のリスクもあります。

注意ポイント

🧩 4. 完全密封すると可塑剤の蒸散が抑えられる可能性

PVCラッピングシートは、内部の可塑剤（柔らかさの成分）が徐々に抜けることで劣化が進みます。しかし、樹脂やアクリルメディウムで完全密封した場合

ということが期待できます。

※ただし、長期保存用途における完全再現性はまだデータがないため、
あくまでも推測になります。

★ 車両用途との混同を防ぐためのおことわり

※本記事の内容は「キャンバス地（室内用）」に対する施工方法・注意点をまとめたものです。
車両外装・屋外用途には該当しません。車体は紫外線・温度変化・外気の影響が大きく、キャンバス地とは素材特性が大きく異なるため、同じ施工方法は適用できません。